「腰をしっかり回して!」
ゴルフ練習場で、何度この言葉を聞いただろうか。
確かに、腰の回転は重要だ。しかし、それだけでは不完全 だ。
飛ばす選手たちは、腰を「回す」だけでなく、骨盤を 「上げて」 いる。
ロリー・マキロイの骨盤は、ダウンスイングからインパクトにかけて 10cm以上 も上昇する。
ドラコン選手に至っては 13cm超え だ。
一方、一般アマチュアゴルファーの多くは 5cm以下 しかない。
この「骨盤の上下動」こそが、回転だけでは得られない飛距離を生み出す。そして、それを数値化する指標が Sportsboxの「Pelvis Lift(ペルビスリフト)」 である。
見落とされている”バーティカル(垂直方向の力)”
ゴルフスイングにおいて、地面反力は3つの要素に分けられる。
- バーティカル(垂直方向の力)
- 水平方向の力(前後・左右)
- 回旋力
「腰を回せ」というアドバイスは、主に 回旋力 を意識したものだ。しかし、それだけでは飛距離を最大化できない。
最も見落とされているのが、バーティカル(垂直方向の力) だ。
地面を踏み込み、垂直方向に力を加えることで、その反力として身体が上方向に押し上げられる。この動きが 「骨盤のリフト(上昇)」 を生み出す。
回転だけでは得られない、上下動によるパワー がここに存在する。
Pelvis Liftの数値:飛ばす選手の共通点
Sportsboxは、ダウンスイングからインパクトまでの骨盤の上下動を 「Pelvis Lift」 として測定できる。
そのデータを見ると、飛ばす選手と飛ばない選手の差は歴然だ。
ロリー・マキロイ:10cm以上
世界トップクラスの飛ばし屋であるマキロイの骨盤は、インパクトに向けて10cm以上も上昇する。回転だけでなく、明確な 上下動 がある。
ドラコン選手:13cm超え
飛距離に特化したドラコン選手たちは、さらに極端だ。13cmを超える骨盤リフトを記録する選手も珍しくない。
一般アマチュアゴルファー:5cm以下
一方で、飛距離に悩むアマチュアゴルファーの多くは、骨盤リフトが5cm以下に留まっている。腰は回っているかもしれないが、上がっていない のだ。
この数値の差が、飛距離の差に直結している。
なぜ骨盤が”上がる”と飛距離が伸びるのか?
では、なぜ骨盤が上がると飛距離が伸びるのか?
理由は3つある。
①地面反力を最大化できる
骨盤が上がるということは、地面を強く踏み込んでいる証拠だ。地面からの反力を効率的に使えているため、スイング全体のパワーが増大する。
回転だけでは、この垂直方向のエネルギーを活用できない。
②アッパー軌道(プラスのアタックアングル)を作りやすい
骨盤が上昇することで、身体の軸が上方向に動く。この動きが、クラブをアッパー軌道(プラスのアタックアングル)で振りやすくする。
前回の記事で解説したように、アタックアングルが+5°になるだけで、同じヘッドスピードでも 20〜30ヤード もキャリーが伸びる。
Pelvis Liftは、このアタックアングルを作り出すための身体の使い方の一つなのだ。
③体の回転速度が上がる
骨盤が上昇する動きは、体幹部の回転速度を高める。地面反力を回転運動に効率的に変換できるため、クラブヘッドスピードも向上する。
つまり、骨盤を「上げる」ことで、「回す」動きもより速く、より強力になるのだ。
私自身の変化:6cm→11cmへの道のり
実は、私自身もかつては骨盤リフトが少なかった。
測定してみると、6cm前後。一般アマチュアよりは少し高いが、飛ばす選手にはほど遠い数値だった。
当時の私も「腰を回せ」という言葉を信じていた。しかし、回転だけでは限界があった。
しかし、現在は 11cm前後 まで伸びている。
「どうやって増やしたのか?」
よく聞かれる質問だが、答えは意外かもしれない。
無理やり増やしたわけではない。
「骨盤を上げよう」と意識して動いたわけでもない。正しい地面反力の使い方、正しい身体の動かし方を追求した結果、自然と骨盤が上がるようになった のだ。
そして、それに伴って飛距離も大幅に伸びた。
これこそが、Pelvis Liftの本質だ。
重要な警告:無理に増やすのは危険
ここで、非常に重要な注意点を伝えたい。
「骨盤を意識的に上げよう」とするのは危険だ。
Pelvis Liftは、あくまで 「結果」 であって 「目的」 ではない。
無理に骨盤を上げようとすると:
- 腰に過度な負担がかかり、腰痛やケガのリスクが高まる
- スイングバランスが崩れ、逆に飛距離が落ちる
- 動きが不自然になり、再現性が低下する
正しいアプローチは、地面反力を効率的に使う身体の動かし方を身につける ことだ。
その結果として、Pelvis Liftが自然と増えてくる。
私自身も、「骨盤を上げよう」と意識したことは一度もない。正しい動きを追求した結果、6cmが11cmになったのだ。
まとめ:「回す」だけでは不完全。「上げる」が飛距離を解放する
- 「腰を回せ」は正しいが、不完全 だ
- 飛ばす選手の骨盤は大きく上がる(マキロイ10cm+、ドラコン13cm+)
- Pelvis Liftは地面反力(バーティカル)の活用度を示す指標
- 骨盤が上がることで、アッパー軌道を作りやすくなり飛距離が伸びる
- 無理に増やすのではなく、結果として増えることを目指す
- 正しい身体の使い方が、自然とPelvis Liftを生み出す
あなたの飛距離が伸びないのは、回転していないからではない。
骨盤が 「上がっていない」 からだ。
ぶっ飛び力学では、Sportsboxを活用してあなたのPelvis Liftを数値化し、飛距離ポテンシャルを最大化する方法を指導します。
自分の現在地を知ることが、飛距離アップへの第一歩だ。