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ストーリー

【私の原点】トラックマンとの出会い、そして全米へ。あるジュニア選手が教えてくれた、コーチとしての本当の役割

こんにちは、中上級者向けの飛距離アップ専属コーチの山崎壱鉱(いっこう)です。


プロゴルファーとして活動する中で、私がどのようにして現在の「コーチ業」にのめり込んでいったのか。

今回は、その原点とも言えるエピソードをお話ししたいと思います。

生活のためのレッスン業と、「トラックマン」が変えた私のゴルフ観

正直に打ち明けると、最初はレッスン業というものを少し舐めていました。


本来の目標はレギュラーツアーに出場して活躍すること。

しかし、現実にはなかなか結果が出ず、収入を安定させるために先輩の紹介でレッスンを始めることになりました。
言わば、生活のための苦肉の策だったのです。


そんな「とりあえず」で始めたレッスン業でしたが、あるものとの出会いが私のゴルフ観を大きく変えることになります。


それが「トラックマン(弾道測定器)」でした。


自分の練習では使ったことがありましたが、その時は距離だけを見ていました。
しかし、改めて深く触れてみると、これがとてつもなく面白かったのです。


自分でただ練習のために使うことと、そこから得られたデータをお客様にわかりやすく説明できるレベルまで理解することは、全くの別次元でした。

データが導く「上達の見える化」と、教えることの本当の喜び

そう気づいてからは、スイングの数値やデータの世界にどんどんハマっていき、夢中で調べ始めました。


データを紐解くことで自分自身のゴルフが目に見えて良くなっていく面白さ。
そして何より、その知識を還元することでお客様から「ありがとう」「良くなったよ」と感謝される喜び。


最初は毛嫌いしていたはずのレッスンの楽しさに、私は少しずつ、しかし確実に気づき始めていました。

「あの時の自分だったら…」過去の私と重なるジュニア選手との出会い

コーチングの奥深さに魅了され始めていた頃、一人のジュニア選手がお父さんに連れられて私の元へやって来ました。


非常に熱心にゴルフに取り組んでいる親子でしたが、話を聞くと「最近伸び悩んでいる」とのこと。
そして、「持ち球のドローをフェードに変えたい」という要望がありました。


「なぜフェードにしたいのですか?」と私が尋ねると、そこには明確な理由や答えがありませんでした。
なんとなくのイメージや、現状打破のための思いつきだったのかもしれません。


私は無理に球筋を変えるのではなく、「そのままのドローをキープしながら、曲がり幅を抑えていく」という提案をしました。

「当時の自分が欲しかった言葉」を手渡す本格セッション

彼女にレッスンをしながら、私の脳裏には自分自身のジュニア時代が重なっていました。


私自身も、父と二人三脚でずっとゴルフに向き合ってきた人間です。
だからこそ、親子の熱心な姿勢も、壁にぶつかっているもどかしさも、痛いほどよく分かりました。


「あの時の自分だったら、どう言ってほしかっただろうか」
「あの時、何を知りたかっただろうか」


過去の自分と対話するように、そして当時の自分が欲しかった言葉を彼女に手渡すように、レッスンを行いました。


ただスイングを直すのではなく、彼女自身のポテンシャルを引き出し、迷いを取り除くための時間。
ここから、私と彼女の本格的なセッションが始まったのです。

自分のこと以上に嬉しい瞬間。そして、全米女子オープンへの切符

彼女とのセッションを重ねる中で、私の中にこれまでにない感情が芽生え始めました。


それは、彼女の成績が上がった時、「自分のこと以上に嬉しい」と心から思えたことです。


自分がレギュラーツアーを目指して必死に練習し、結果が出た時以上の喜びがそこにはありました。
自分がサポートした選手が成長し、笑顔を見せてくれる。コーチという仕事の本当の価値に触れた瞬間でした。


そして、彼女は素晴らしい結果を出してくれました。
なんと、全米女子オープンに出場を果たしたのです。


一緒に歩んできたプロセスが、世界最高峰の舞台へと繋がったこの経験は、私のコーチ人生においてもかけがえのない財産となりました。

海外遠征後のスイングの狂いを救った、データという「絶対的な道標」

全米女子オープンの後、彼女は1ヶ月ほどアメリカに滞在し、現地のジュニアの試合を転戦しました。


しかし、長期間の海外遠征から帰国した彼女のスイングには、少しずつ過去の悪い癖が顔を出していました。

具体的には、ダウンスイングでクラブを過剰に寝かせてしまい、持ち味であるドローボールがコントロールしきれず、右に抜ける(プッシュアウトする)ミスが出るようになっていたのです。


環境の変化や連戦の疲労の中で、感覚が少しずつズレてしまうのはプロでもよくあることです。
ここで活きたのが、私がのめり込んでいた「データ」の存在でした。


私は彼女が絶好調だった時の、スポーツボックスのスイングデータや弾道の数値を把握していました。
感覚的な「何かおかしい」ではなく、明確な「ベースライン(基準)」があったのです。


まずはその絶好調時のデータに戻すことを最優先の目標に設定しました。

ただ練習場で見ているだけではなく、ラウンドレッスンにも同行し、コース内でのアライメント(方向取り)のズレをチェック。
さらに、クラブが寝てしまう原因を解消するために、右サイドの正しい使い方を体に覚え込ませる細かなドリルを徹底的に行いました。


過去の私と父がそうだったように、迷った時にいつでも立ち返れる「正しい現在地」をデータで示し、一緒に修正していく。

この経験は、私自身のコーチングの軸をより強固なものにしてくれました。

「共に目標を達成する喜び」を、次はあなたと分かち合いたい

彼女との日々を通じて、私が本当にやりたかったことが明確になりました。
それは単にスイングの形を教えることではなく、「目標に向かって二人三脚で歩み、達成する喜びを分かち合うこと」だったのです。


その思いは、現在私が展開している「ぶっ飛び力学」の根幹にもなっています。


バイオメカニクスの知識も、最新のデータ解析も、すべては皆さんの目標達成をサポートし、迷いなくクラブを振ってもらうための道標に過ぎません。


過去の私や彼女がそうだったように、ゴルフで悩んでいる方の力に少しでもなりたい。
一緒に壁を越え、目標を達成する最高の瞬間を、これからはもっと多くの方と共有していきたいと心から思っています。

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