DISTANCE & SCORE — 飛ばす意味を、データで知る
飛距離は、
次の一打を変える。
パットを決める、その前に。
セカンドを3番手短いクラブで打てたら、あなたのゴルフはどう変わるでしょうか。
DRIVE FOR SCORE. DRIVE FOR RESULTS.
「パット・イズ・マネー」。でも、飛距離を侮れない。
飛ばすのは見栄のため、稼ぐのはパット。そう思われがちなゴルフですが、ショットごとの貢献を分けて見ると、違う景色が見えてきます。
平均的な選手に対するスコアの優位、その内訳
飛距離による貢献は、
パットによる貢献の約2倍。
残りはアプローチ、ショートゲーム、ティーショットの正確性。各数値はスコアそのものの割合ではなく、平均的な選手との「差」への貢献です。
ブローディの分析では、この40選手は平均的な選手より1ラウンドあたり1.53打優位でした。飛距離の貢献は約0.44打、パットは約0.22打。飛ばす力は、良いスコアを支える大きな要素です。
単年だけの話でもありません。2011〜2018年のスコア上位40選手は、平均的な出場選手よりドライバーが平均5.9yd長く、スコアの優位の23%を飛距離から得ていました。
出典:Mark Broadie(2019)、R&A公開研究・Table 5/Section 4 ↗。上位はSG Totalによる分類。コース難度・出場選手の強さを調整。練習効果を比較する実験や、飛距離アップでスコアが2倍改善するという意味ではありません。
賞金にも、飛距離との関係がある。
カーネギーメロン大学の学生研究では、PGA TOUR選手の年別成績1,674行を含むデータを使って賞金との関係を分析。飛距離と獲得賞金の間に、統計的に有意な正の関係を報告しています。つまり、この分析では飛ぶ選手ほど賞金が多い傾向がありました。
出典:Booherほか、Drive for Show, Putt for Dough?(Data/Results)↗。Kaggle由来データを用いた学生研究で、大学の公式見解ではありません。選手間の関連であり、「飛距離を伸ばした全選手の賞金が増えた」という追跡結果ではありません。
スコアを支える飛距離。賞金にも表れる、その価値。その具体例として、このあとタイガーのショット分析と、デシャンボーの飛距離・賞金・平均スコアの変化を見ていきます。
WHY DISTANCE MATTERS
飛ばしたい。その気持ちは、
スコアアップにつながっている。
「飛距離より、まずパター」「曲げないように、飛ばすのは我慢する」。そんなふうに考えていませんか。
私が飛距離アップを勧める理由は、ドライバーの数字を大きくするためだけではありません。グリーンまでの残り距離が短くなれば、次の一打で使えるクラブと、攻め方の選択肢が変わるからです。
短いクラブでグリーンを狙う機会を増やし、ショットの再現性も磨く。その積み重ねを、平均スコアを下げる力にしたいと考えています。
01 / WHAT TIGER’S NUMBERS SHOW
タイガーの統計が示した、
「グリーンに届くまで」の価値。

マーク・ブローディによる2003〜2010年の分析では、タイガー・ウッズは平均的な出場選手に対し、1ラウンドあたり3.20打の優位を持っていました。その内訳です。
ロングゲームが占める割合 65%2.08 ÷ 3.20
パットの優位もありましたが、より大きな差は100yd超のショットから生まれていました。ここにはドライバーとアイアンの精度の両方が含まれます。65%を「飛距離だけの貢献」と読み替えることはできません。
この分析から学びたいのは、平均スコアを考えるなら、グリーンに届くまでのショットを大きな改善領域として見る価値がある、ということです。
出典:Mark Broadie, Assessing Golfer Performance on the PGA TOUR(2011年稿、冒頭・Table 1)↗。ツアー選手の比較であり、アマチュアの+30ydによる改善打数を示す実験ではありません。
02 / DISTANCE & PRIZE MONEY
飛距離、約20ヤード増。
獲得賞金は、約57%増。

飛距離への取り組みは、試合の結果にも表れていたのでしょうか。デシャンボーが大きく飛距離を伸ばした前後、2018–19年と2019–20年のPGA TOURの記録を並べてみます。
| 指標 | 2018–19 | 2019–20 |
|---|---|---|
| 平均飛距離 | 302.5yd | 322.1yd |
| 公式獲得賞金 米ドル | $3,186,232 | $4,998,495 |
| 平均スコア 打/ラウンド・小数1桁 | 70.2 | 69.2 |
| 出場数 | 21試合 | 17試合 |
| 1試合あたり賞金 総額 ÷ 出場数・概算 | $151,725 | $294,029 |
出場数が4試合減った中でも、獲得賞金は約181万米ドル増加。1試合あたりでも約15.2万ドルから約29.4万ドルへ増えています。飛距離アップと賞金増が、同じ時期に起きた実例です。
平均スコアも70.2打から69.2打へ。掲載値では約1打低下しています。飛距離・賞金・平均スコアが同じ時期に改善したことが確認できます。スコアはStatMuse掲載のScoring Average(小数1桁)で、コース難度を揃えた比較ではありません。
飛ばす力を、結果につなげる。
ただし、賞金には順位・出場大会・賞金規模なども影響します。実際、さらに前の2017–18年は約809万ドルを獲得しており、毎年右肩上がりではありません。この2年間の比較だけで、増額分のすべてを飛距離の効果とは言えません。
私が注目するのは、飛ばすことを競技の結果につなげようとした点です。あなたのゴルフでも、次に使うクラブが短くなる価値を考えてみてください。飛距離を伸ばし、方向性も磨く。その先に、平均スコアを変える可能性があります。
飛距離はPGA TOURの指定ホールで測るDriving Distance(ランを含む総距離)で、キャリーではありません。賞金はシーズン単位の公式賞金で、スポンサー収入・LIV契約金・FedExCupボーナスは含みません。2020年9月の全米オープン優勝は翌2020–21シーズンに属します。1試合あたりの数字も大会の条件差を調整した因果分析ではありません。
出典:PGA TOUR・飛距離の変化 ↗/2019 Presidents Cup公式資料・p.50(2018–19賞金)↗/2020 TOUR Championship公式資料・p.18(2019–20賞金)↗/StatMuse・シーズン別記録(出場数・過年度賞金の照合)↗。増加率は掲載額から計算。
03 / A SHORTER CLUB, A DIFFERENT SHOT
飛ばせば、
次の一打がやさしくなる。
2020年全米オープンのPGA TOUR優勝記事では、デシャンボーが、正しい側にボールを運び、遠くへ打つことで、ラフから6番アイアンの代わりにウェッジを使える利点を語ったことが紹介されています。飛距離の価値を、次に打つクラブで説明しているのです。
出典:PGA TOUR・2020年9月20日優勝記事(掲載発言の要約)↗。
YOUR SECOND SHOT
+30ヤードで、残り180ydが150ydに。
380ydのパー4で、ティーショットがトータル200ydのケース。まっすぐ同じ方向へ進むと仮定して比べます。
およそ3.0番手、短いクラブを選べる計算です。
これは距離差の説明用計算です。番手の距離差は人やクラブで異なります。ドライバーはラン込みのトータル、番手差はご自身の実測距離が基準。風・高低差・ライ・ドッグレッグは含めず、スコア改善幅は予測していません。
たとえば1番手10yd差なら、+30ydは6番アイアンから9番アイアンへ替えられる距離差です。毎ホールのプレッシャーも、グリーンへの狙い方も変わってきます。
パットの精度を上げることに加えて、難しいセカンドそのものを減らす。飛距離アップには、そんなスコアへの入口があります。
04 / THINK IN EXPECTED STROKES
「今日は入った」から、
「平均で何打か」へ。
統計では、同じ距離・同じライから何度もプレーしたとき、ホールアウトまで平均何打かかるかを考えます。これが期待打数です。1回のナイスパットだけでなく、繰り返したときに有利な位置へボールを運べているかを見ます。
打つ前の期待打数 − 打った後の期待打数 − 使った1打
同じフェアウェイなら、残り距離を短くして次の一打を有利にすることに価値があります。一方、飛ばした先がOBや林の中なら、その損失も数える必要があります。距離と方向性を一緒に見るのは、このためです。
期待打数と上記の式:Broadie, Section 2 ↗。
小さな有利が、1ラウンドで積み上がる。
説明用に、ある改善で1ホールあたりの期待打数が0.2打減ると仮定します。それが10ホールあれば、合計は2打。毎回バーディーを取らなくても、平均では差がつきます。
0.2打と10ホールは計算の仕組みを示す仮定です。飛距離+30ydの実測効果や、受講後のスコア予測ではありません。
自分のゴルフでは、どう確かめる?
ベストの1球だけでなく、複数ラウンドで、ティーショットの距離・ペナルティ・セカンドの残り距離・スコアを記録します。同じティーや近い条件で比べると、「飛ぶようになった」が「コースで役立つ」に変わったかを確かめやすくなります。
05 / YOUR AGE IS NOT THE WHOLE STORY
50代からも、
飛距離は磨ける。
年齢とともに身体は変わります。それでも、今ある力をうまく使えていないなら、スイングの効率を見直す余地があります。私のレッスンでは、動く順番や身体とクラブのつながり、今の可動域に合っているかを確認します。
筋力を増やす前に、今ある力がどう伝わっているかを知る。それが私の指導の出発点です。筋力や柔軟性が無関係という意味ではありません。
PÁDRAIG HARRINGTON / SENIOR TOUR
51歳でも、飛距離を追い求める。
ハリントンが示す可能性。
「50歳を過ぎたら、飛距離は落ちるだけ」。そう決めつける前に知ってほしいのが、パドレイグ・ハリントンです。
2023年7月のDP World Tour公式記事は、当時51歳のハリントンについて、継続的な改善を追求した結果、ティーショットはかつてないほど飛んでいると評しています。PGA TOURの公式記事でも、スピードトレーニングに取り組み、2022年にはシニアツアーの飛距離トップに立ち、年間4勝を挙げたことが紹介されています。
50代になっても、飛距離を磨く余地はある。ハリントンの歩みは、年齢だけで可能性を閉じなくてよいことを教えてくれます。
出典:DP World Tour(2023年7月28日)↗/PGA TOUR(2023年3月8日)↗。プロ個人の事例であり、同じトレーニングや結果を全員に当てはめるものではありません。
お客様にも、まだ伸びる実感を。
プロの事例から学べるのは、改善を続ける姿勢です。私のレッスンでは、一人ひとりの身体と動きに合わせて、今ある力をどうボールへ伝えるかを見直します。
坂中様 / ゴルフ歴25年・完全独学
25年続けたスイングにも、
飛距離の伸びしろがあった。
260〜270yd270〜280yd
受講前から平均スコア82〜83、ドライバーは260〜270yd。坂中様のお悩みは、左へのチーピンと、球が途中で落ちるドロップでした。
レッスンで見直したのは、構えたときの体重配分や、地面から受ける力の使い方。ご自身が考えていた原因とは「全く違いました」と振り返っています。
「実際、成績も上がってるんで」
飛距離の変化だけでなく、成績についても語ってくださっています。長年続けてきた方にも、動きの見直しから見つかる可能性があります。
坂中様の体験談を詳しく読む →距離は既存のご紹介記録に基づき、キャリーとは断定していません。成績の変化はご本人の感想で、改善後の平均スコアの具体値は掲載していません。個人の結果であり、同様の成果を保証するものではありません。
50代・清水様の個別事例
「まず、飛ばない」からの変化。
受講から1ヶ月で210yd→230yd、その日の最高は260ydという記録を、ご本人のインタビューとともに紹介しています。
清水様の体験談を読む →個人の記録であり、同年代全員の結果を示す統計ではありません。この事例の距離はキャリーと断定していません。
飛距離、美しさ、安定性を一緒に。
私が目指すのは、無理に振り回すことではなく、身体に合う流れのあるスイングで、力を効率よく伝えること。ショットの再現性と飛距離を磨き、コースでの選択肢を増やしていきます。
身体に合わない動きや過度な反復は負担につながることがあります。飛距離を伸ばすだけでケガを防げるわけではありません。動き・練習量・身体の状態を一緒に見直すことが大切です。
参考:HSSのゴルフ動作評価 ↗。痛みがあるときは無理に続けず、医療機関へご相談ください。
PLAY A DIFFERENT SECOND SHOT
あと30ヤード先から、
グリーンを狙う自分へ。
平均飛距離+30ヤードを目指す。
その先にある、あなたのゴルフのために。
飛距離・安定性・スコアの変化には個人差があります。