【台中レポート①】結論は、たった2箇所でした——足の裏の話
こんにちは、ぶっ飛び力学の山崎壱鉱(いっこう)です。
8月23日、台湾の台中で開かれた「米国長打マスター講座」に参加し てきました。
講師は "Fast" Eddie Fernandes。世界長打選手権を3度制し、 47歳のときに世界長打ツアーのオープン部門で史上最年長優勝をして いる選手です。配布資料は50ページありました。
学んできたことを、3回に分けて書きます。1回目は足の裏の話です。
▼講座の結論
先に結論を書きます。資料の最後のページにこう書かれていました。
足の裏と、両手がクラブを握る位置。この2つが、 スピード・効率・そして長く続けられる身体の基礎である。
地味な結論だと思われるかもしれません。ただ、理屈としては 当たり前のことです。
スイング中、身体が外の世界と触れている場所は 2箇所しかありません。地面と接している足の裏と、クラブと接して いる手のひら。力の出入り口は、ここだけです。
出入り口の質が悪ければ、その先で何を頑張っても届かない。講座は 最初から最後まで、この順序で組まれていました。
・接点——足の裏とグリップ ・伝達路——接点で生まれた力が身体を通っていく道 ・入力——その道を使えるように、身体に覚えさせる作業
今回は、接点のひとつめです。
▼足の裏の話
私が今回いちばん確認したかったのは、地面反力のことでした。
地面反力というと、踏む力を思い浮かべる方が多いと思います。 上下方向の力です。ただ、それだけではありません。足は、地面を ねじってもいます。
このねじれについて、講座では立方骨という骨の名前が 出てきました。足の外側、 小指側の真ん中あたりにある小さな骨です。私も普段のレッスンで、 ねじれを説明するときにこの骨を使ってきました。
立方骨は踵の骨と前足部をつなぎ、体重が かかったときに足の外側のアーチを支えています。そして、ふくらは ぎの外側から足の裏へ回り込んでくる腱の「滑車」として働きます。 腱がここで向きを変えて、足の裏を渡っていく。その折り返し地点が 立方骨です。
足の骨は26個、関節は33個あります。そのうち20個の筋肉は 足の中だけで完結している小さな筋肉で、 足の指の細かい動きとアーチを支えています。
講座では、この感覚を鈍らせないためにフラットなシューズ、 あるいはソールに高低差のないシューズでトレーニングすることが 勧められていました。厚くて柔らかい靴底は、足の裏が 受け取っている情報を減らしてしまうからです。
▼レッスンでどう伝えているか
普段のレッスンでは、まず触ってもらいます。図を 見せることもあります。言葉だけで場所が伝わる方は多くないので、 自分の指で骨を確認してもらうところから始めます。
そのうえで、私が口に出しているのは「ねじるように」という 一言です。意識してもらうのはテークバックのときです。 構えている段階ではなく、上げていく最中にねじる。
効いているときは、身体が上がるような感覚になります。立方骨が ねじれながら上がり、そのぶん身体が持ち上がる感じです。 逆にできていないときは、外へ逃げます。そして身体が沈みます。
スイングの見た目には、過剰なスウェーとして出ます。 飛ばそうとしているのに横に流れてしまう方は、ここが 逃げていることが多いです。
できたかどうかは、本人が分かります。バランスが 取りやすくなります。構えていて安定する、素振りでふらつかない。 感覚としてはそのくらいの変化ですが、出ている力は まったく違います。
正直に書くと、この感覚をつかめる方は10人中6人くらいです。 残りの方には、別の入り口から入ります。
▼台中で変わったこと、変わらなかったこと
立方骨の使い方そのものは、行く前と後で変わっていません。
ひとつだけ、宿題を持ち帰りました。資料には 「両足」と書かれていたことです。私はこれまで、右足だけで この説明をしてきました。左足をどう扱うかは、 しばらく自分で試してみます。
変わったのは、その先です。このねじれがどこへ向かうのか、という 部分でした。
▼そのねじれは、どこへ行くのか
講座でいちばん多く出てきたのが、身体のつながりの話でした。
筋肉は一枚一枚バラバラにあるのではなく、筋膜という膜で全身が つながっています。資料には「全身を覆うウェットスーツ」という 比喩が使われていました。
その中で、ゴルフに関わるつながりが何本か紹介されたのですが、 講座の中心にあったのは螺旋線と呼ばれるものです。 身体に斜めに巻きついた、ねじれのつながりです。
そして、このつながりについて資料にこう書かれていました。
右足の立方骨から始まり、右の鎖骨の付け根で終わる。
足の外側の小さな骨から、鎖骨の付け根まで、一本の線でつなが っている。バックスイングからトップにかけての主な駆動を 担うのが、この線だという位置づけです。
足元でねじりを作って、そのねじれが斜めの線に乗って上が っていき、鎖骨の付け根に届く。腕はそこから先です。
地面反力の話をしていたはずが、 いつのまにか鎖骨の話になっていました。ただ、線としてはつなが っています。
▼次回
次回は、もうひとつの接点であるグリップの話を書きます。 世界ランキング1位の選手が毎日やっていることについても触れます。
▼ブログでこの記事を読む https://ikko-yamazaki.com/blog/taichung-1-sole
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